真言宗豊山派の年中行事-冬-
成道会は、お釈迦さまがお悟りを得られたことをお祝いして、12月8日に行われる法要です。お釈迦さまは、29歳で悟りを求めて出家され、6年間にわたる難行苦行をつらぬきました。そのため、お釈迦さまは命を落とす寸前までやせ衰えてしまいます。苦行では悟りを得る事ができないことを知ったお釈迦さまは、
真言宗
論義とは、僧侶同士による問答によって教義を明らかにする法要で、試験にあたるものとされています。その起源は平安時代の初め、興福寺の
総本山長谷寺では、奥の院に興教大師さまをおまつりして、ここで毎年、陀羅尼会を営んでいます。また、地方によっては、収穫した穀物を、仏さまやご先祖さまに供えて報恩を念ずることから「報恩講」とも呼び、万物供養の行事としても盛んに行われています。
人間は古来、満天の星を仰いで想像をめぐらし、世界各地でさまざまな占星術を生みだしてきました。日本における星信仰は、奈良時代以前から
密教のお経でも星の供養に言及するものがあります。真言宗ではそれらを典拠として妙見菩薩を本尊とし、北斗七星・
除夜とは、12月31日の大晦日の夜のことで「年越し」とも呼ばれています。除夜法要は、一年の最後の晩に、過ぎ去った一年を反省し、新年の幸福を願う法要です。
除夜の行事は、家族が一年間無事に過ごせたことに対し、先祖をまつって感謝の宴を開き、新たな
除夜の鐘は、人間の持つ百八つの
総本山長谷寺では、大晦日の夕方に、1年間私たちを見守って下さったご本尊十一面観音さまの、普段開いている
正月に修する法会なので「修正会」といいます。旧年を反省し、新年を祝うもので、毎年、正月1日から7日間、天下泰平、
修正会の起源は中国の年始儀礼です。わが国では、称徳天皇の
初詣では、修正会や新春祈願法会をしているお寺に進んでお参りしましょう。
仁王会は、『仁王経』を読誦して、鎮護国家、万民豊楽を祈祷する法要です。かつては天皇即位の初めにただ一度行われた大法要でした。真言宗では、弘仁元年(810)、弘法大師が国家豊安を願い、高雄山寺において仁王経大法を
総本山長谷寺では、元日より7日間、管長
毎年1月8日から7日間、国家の繁栄・安泰と玉体安穏、万民豊楽を祈って行われる真言宗最大の法要で、正しくは後七日御修法と称します。修正会のあとの7日間なので「後七日」といいます。その起源は、最晩年の弘法大師が、承和2年(835)に宮中で修法されたことに始まります。以来その伝統は、さまざまな変遷や幾度かの中断期間があったものの、現在まで連綿と続けられています。近代になってからは、明治16年、
この大法要の
非公開のため、法要そのものに参列することはできませんが、大阿闍梨をはじめとする高僧らの、おごそかな行列を拝むことができます。
天長9年(832)、弘法大師は高野山において、
総本山長谷寺では、大晦日から新年にかけて、本堂と登廊にたくさんの