災害対策室からの東日本大震災に関するご報告



東日本大震災による被害について

   本宗派災害対策室と致しましては、東日本大震災における豊山派の被害調査をすすめてまいりました。

   東日本に所在をおく豊山派寺院につきましては、大地震により寺院堂宇が全壊に至ってしまった被害が10件・大規模半壊が3件・半壊が9件・一部損壊が136件確認されており、堂宇以外の燈籠や墓石の倒壊等の境内被害に関しても500件を超える様々な被害が報告されております。
 次に、大津波による被害につきましては、犠牲になられた檀信徒や、未だに行方不明の檀信徒を抱える寺院があり、その檀信徒総数は現在確認されているだけでも600名以上であります。また、寺院所在地域から檀信徒を含めた多くの地域住民が離散している状況等が報告されております。
 そして、福島原子力発電所事故による放射能被害につきましては、避難生活を余儀なくされている住職や寺族、檀信徒が多く、寺院の復旧復興に着手すらままならない危機的状況であることが明確になっております。


東日本大震災義援金について

   東日本大震災義援金の勧募につきましては、平成23年4月より宗派内寺院に対し勧募依頼を開始したところ、宗派内にとどまらず各方面より温かいご支援を賜り、当初に設けた勧募期日の同年10月末日には315,227,543円もの義援金が寄せられました。同時に、その取扱いにつきまして、災害対策室会議、同合同会議、また宗会等において勧募の趣旨に基づき検討をすすめた結果、放射能や大津波による甚大な被害をうけた寺院に対し、按分交付させて頂くことが当宗派責任役員会議において決定され、その決定に基づき、同年12月14日に交付手続きを完了させて頂きました。また勧募期日の後にも、2,324,200円もの義援金が寄せられましたので、この義援金につきましては、平成24年3月末日に福島二号宗務支所に交付させて頂きました。


東日本大震災における「災害復興支援金」について

   災害復興支援金とは、宗派において、有事に備え予てより積立をしております「災害対策引当資産」を原資として、堂宇被害をうけた寺院に対し、被害の程度に応じて交付するものであります。
   災害対策室においては、被害寺院より提出頂いた「東日本大震災被害調査票」を基盤として各調査をすすめてまいりました。同時に支援金交付対象及び按分等の取扱いについて検討し、第128次宗会臨時会に補正予算案として上程致しましたところ、支援金交付に関する事項が承認可決されました。その決定に基づき、平成24年3月2日に208寺院に対し交付を完了させて頂きました。


災害対策室の今後について

   災害対策室と致しましては、東日本大震災により甚大な被害を受けた寺院に対し、出来得る限りの支援をしたいと考えております。また、今回の被害や、復興状況の情報を収集、記録し、今後の予防対策を検討し、有事の際の混乱を少しでも軽減できるよう、体制を整えたいと考えております。
   最後になりましたが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、犠牲になられた多くの方々に衷心より哀悼の意を表するとともに、大津波や福島原子力発電所事故等により未だ苦労を強いられている方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。



   真言宗豊山派宗務総長
   災害対策室室長
   川  田  聖  戍




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